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2018-03-28

京都・東山「桜散策」~ 蹴上インクラインをめざして ~

レッサーパンダです。テレビの天気予報で「今年の桜は早い、4月までもたないのでは・・・」と頻りに言っていました。それを信じて、一足早いお花見に出かけることにしました。花見といっても、シートを敷いてお弁当を食べたりお酒を飲んだりするのではなく、子供連れのレッサーパンダ家は京都の東山界隈を「咲いている桜を探して」のんびり散策することにしました。

出発は京阪の駅、まずは祇園白川を抜ける

京阪電鉄の祇園四条駅が桜散策の出発点です。四条駅から桜の有名スポット「蹴上(けあげ)インクライン」を目指して歩きだしました。

春のこの時期、京都観光のお客で京阪・祇園四条はたいへん混雑します。スタートはここ。

春のこの時期、京都観光のお客で京阪・祇園四条はたいへん混雑します。スタートはここ。

駅を出てまず大和大路通を北に向かいます。最初に目指したのは祇園白川の桜です。川沿いの桜は、ほぼ八分咲。この辺りは有名な写真スポットで、観光で京都を訪れる人に人気のエリアです。

白川の桜。昔からの有名な写真スポットです。

白川の桜。昔からの有名な写真スポットです。

最近の祇園はレンタル着物店がいっぱいあって、ひと時、京都の風情を感じたい「なんちゃって着物女子」があちこちに出現しています。女子たちのおかげで、滅亡寸前だった京都の和装業界が息を吹き返しています。着物女子たちに感謝(笑)。

白川南通りは有名カフェなどがあり女子に大人気。最近は着物姿の女性が本当に目立ちます。

白川南通りは有名カフェなどがあり女子に大人気。最近は着物姿の女性が本当に目立ちます。

花見小路古西町・穴場スポットのつもりが・・・

人の多い祇園白川を逃げる様に抜けて。花見小路・古西町方面に向かいます。この辺りは店屋が少なく古くから住んでいる人も多いエリアです。京都の街は通りを一本内に入ると全く違った表情を見せてくれるのです。レッサーパンダにとっては「おすすめの穴場」のつもりで家族を連れてきたのですが、なんと先客が。パチパチ写真を撮りまくっている一団がいるではないですか。中国人の観光客の団体でした。最近の京都は「日本人が知らない穴場を外国人が大挙して訪れる」という情景があちこちで見られます。何と興がそがれることでしょう(残念)。こちらの桜もほぼ八分咲き、気を取り直して先に進みます。

琵琶湖疎水から続く白川の支流。生活エリアでお花見の穴場スポットのはずなのですが・・・

琵琶湖疎水から続く白川の支流。生活エリアでお花見の穴場スポットのはずなのですが・・・

最近、話題の知恩院前「行者橋」で記念写真

気を取り直して東へ進みます。東大路通りを渡り、除夜の鐘で有名な知恩院前に向かいます。この辺りは、琵琶湖疎水からの支流が祇園白川に流れ込む場所です。

知恩院前の白川。右手奥には華頂大学のキャンパスもあります。川沿いの柳が美しいのです。

知恩院前の白川。右手奥には華頂大学のキャンパスもあります。川沿いの柳が美しいのです。

柳並木が続く美しい川です。この川にかかる1本の橋が最近話題になっています。人ひとりが辛うじて通れる狭い橋で「行者橋」(ぎょうじゃばし)とか「阿舎利橋」(あじゃりばし)と呼ばれています。比叡山の阿闍梨修行で千日回峰行を終えた行者が、京都の町に入る時に渡った橋なのだそうです。今でもこのルートは守られていて、阿舎利橋はとても大切にされています。

行者が千日回峰行の終わりに実際に渡る「阿舎利橋」。この上で写真を撮るのが流行りです。

行者が千日回峰行の終わりに実際に渡る「阿舎利橋」。この上で写真を撮るのが流行りです。

地元の人たちは生活道路としても使っていて、この一本橋を自転車で渡る強者もいるのだとか。TVの取材で紹介さてから、この橋を見物に来る観光客が増えています。観光客が増えすぎると橋の保存のために自由に渡れなくなるのではないかと少々心配です。こんな写真も撮れなくなるかも知れませんね。

三条神宮前から蹴上(けあげ)を目指す

川沿いの柳を愛でながら北に進むと三条通りにたどり着きます。三条神宮前は岡崎公園への入口です。左に折れると京都市美術館や平安神宮はすぐ側です。

京都の文化ゾーン「岡崎公園」がすぐ側。画廊や穴場レストランなどが多いエリアです。

京都の文化ゾーン「岡崎公園」がすぐ側。画廊や穴場レストランなどが多いエリアです。

今回は岡崎公園には向かわず真っ直ぐ東に向かいます。ウエスティン都ホテル京都を右手に見ながら緩やかな坂を進むと目的地の蹴上はもうすくそこです。

蹴上の交差点。土手の斜面には桜並木が。その並木に沿って蹴上インクラインが続きます。

蹴上の交差点。土手の斜面には桜並木が。その並木に沿って蹴上インクラインが続きます。

目的地「蹴上インクライン」にやっと到着

祇園四条駅を出発してから約2.5km。道草しながら歩いていると2時間近くが経っていました。目的地の「蹴上インクライン」に到着です。

蹴上インクライン。実際に使われていた線路跡を歩けます。桜は3~5分咲ぐらいでした。

蹴上インクライン。実際に使われていた線路跡を歩けます。桜は3~5分咲ぐらいでした。

インクラインとは日本語になおすと「傾斜鉄道」という意味です。何の鉄道かというと明治24年から昭和24年まで蹴上の坂を「船」を乗せた鉄道が往来していたのです。当時は琵琶湖疎水という水路があって大津と京都を結び宇治川まで続く船舶ルートがあったそうです。落差の大きい場所は船が運行できないので、台車に船を載せて上下させていたのがインクラインだったのです。

実際に渡し舟の搬送に使われていた車両が展示されていました。かなり大きな物です。

実際に渡し舟の搬送に使われていた車両が展示されていました。かなり大きな物です。

今では国の史跡として整備されていて、約700mにおよぶ桜並木はこの時期人気の観光スポットになっています。日ノ岡峠の直下となる蹴上は朝夕冷え込むせいか桜はまだ三分咲き、日当たりの良い場所は5分咲きといったところでしょうか。

線路の上と下では桜の咲き方にかなりの差が。標高の低いところでは8分咲の桜もちらほら。

線路の上と下では桜の咲き方にかなりの差が。標高の低いところでは8分咲の桜もちらほら。

まだ、1週間ぐらいは桜が楽しめそうです。インクラインの終点、疎水の船溜まりまで歩ききりました。子供たちも良く頑張りました。歩き切った達成感で笑顔がこぼれておりました。

インクラインの終点は琵琶湖疎水に直接つながっています。ここで舟を降ろしていました。

インクラインの終点は琵琶湖疎水に直接つながっています。ここで舟を降ろしていました。

まだまだ続く「東山・桜散策」少し足をのばしてみました

桜の花は五分咲きで、まだまだこれからという感じでしたが京都の街を歩きながら、そこまでやって来ている春を見つけたような一日でした。けっこう長い距離を歩いて疲れたのですが、これで「桜散策」が終わったわけではありません。その後も桜を探して琵琶湖疎水記念館、南禅寺の「水路閣」まで足を伸ばしてみました。そのお話は、またあらためて。

この後、周辺の観光スポットへも回ってみました。1日かけて桜さがしの東山散策です。

この後、周辺の観光スポットへも回ってみました。1日かけて桜さがしの東山散策です。

今日は咲き始めた桜の花を愛でながらの東山散策のお話でした。それでは、またね。

レッサーパンダの東山「桜散策」本日歩いたルートです。

レッサーパンダ一家は祇園四条駅から蹴上インクラインまで歩きましたが、蹴上には市営地下鉄の駅があります。三条から二駅です。長い距離を歩くのが苦手な方は地下鉄でどうぞ。

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