メキシカン・ダイニング「アボガド」で京都・高瀬川の歴史を考える
こんにちは、レッサーパンダです。先日、京都・三条にホワイトデーのチョコレートを買いに出かけたお話をかきました。その帰り道にふと目にとまった物があり、それに惹かれてレストランに入ったというお話です。
ふと足をとめた高瀬川・その歴史について
寺町方面から京阪電鉄・三条駅に向かうと鴨川の手前にもう一つ川があることに気がつかれると思います。これが高瀬川です。川を渡る小さな橋の欄干には「高瀬川」という名前が慎ましやかに彫られています。繁華街の真ん中にあるせいか、はたまた日常に埋没しすぎているせいか誰も気にかけません。
歴史好きな方はご存じだと思いますが、この高瀬川、江戸時代には京都と大阪を結ぶ重要な役割を持っていました。慶長19年(1614年)に完成した高瀬川の河川工事は、船により京都→伏見→大阪を結び、近畿の物流を一変させました。文学では森鴎外の小説「高瀬舟」の舞台となっていることはあまりにも有名です。また、司馬遼太郎の歴史小説「花神」の主人公・大村益次郎(実物の軍事学者)は暗殺の凶刃に倒れた後、治療の為にこの川を使い大阪まで運ばれました。
歴史に残る高瀬川・今の位置づけ
現在の高瀬川は水運の機能は無く、伏見川ともつながっていません。(現・鴨川で寸断されています。)比較的小さな川であることから、ひと目にもつきにくく「京都市街」の風景として街にとけこんでいます。
唯一、この川の存在を人々に思いださせる季節が春です。高瀬川沿いの200本以上のソメイヨシノが1km以上にわたり咲き誇ります。四条から五条にわたるこのエリアは京都の歓楽街の一つ「木屋町」です。その飲食店街の中を流れることから『花見をかねて一杯』という人達の目を楽しませてくれます。この時だけは数百年前そのままの高瀬川の風情に心奪われるのです。
高瀬川沿い・テラスが人気のメキシコ料理店
そんな昔に思いをはせながら、高瀬川の川沿いにあるレストランに入ってみました。川を渡る橋のたもとに三条通りから川端に下りる階段があります。
降りると川沿いにレストランの入口があります。過去からカフェやブティックなどいくつもの店舗が入っていたのですが、今は何とメキシコ料理店になっています。おじさんのレッサーパンダには「高瀬川にメキシコ料理店!?」とかなり違和感があります。それが店に入ってみて、もっと『びっくり!!』しました。ピンク色の店内は若い女子でいっぱいです。
ほぼ満席状態の大繁盛!!様子を見ていると、どうも若い女子がグループで待ち合わせをして利用する店みたいです。あまり期待もせずに「タコライス」を注文しました。
女子が多い店にしてはボリューム満点です。お味もけっこういけます。店名になっている「アボカドづくし」のタコライスは、スープ、ボリュームたっぷりのメイン、ドリンクとデザートがついて税込1,648円と良心的です。女子が集まる理由が分かった気がしました。
桜が咲く頃、もう一度来てみたいレストラン
このお店、外から見るよりもずっと広く、個室も含めて52席あります。それに加えて店外にはテラス席があります。高瀬川と同じ目線のテーブルからは桜並木を見上げることができます。桜の花が咲くころには、きっと素晴らしいロケーションなのでしょう。桜が咲いたら来てみたいお店をまたひとつ見つけました。
それにしても、この「アボカド」のような、ちょっと京都のイメージとは結び付きにくいお店が増えています。また、それを自然に受け入れる若い客も増えているのも事実です。
これまで大きな変化がなかった京都。日々の生活の中では気がつかないだけで、実はすっかり別の街に替わってしまっているのかも知れません。こんな店に出逢うと強くそれを感じるのはレッサーパンダだけでしょうか。やれやれ。今日は高瀬川の側にある人気のメキシコ料理店「アボカド」のお話でした。それでは、またね。
Mexican Dining AVOCADO アボカド 京都店
場所:京都市中京区中島町92 TIME’Sビル 1F
電話:050-5868-3885
交通:
◆京阪 三条駅、東西線 三条京阪駅から徒歩3分
◆阪急 河原町駅から徒歩7分料金:
営業時間:10:00~20:00(不定休)
LUNCH 11:30 ~ 16:00
CAFE 15:00 ~ 17:00
DINNER 17:00 ~ 23:00
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