実は紅葉の名所・一休さんゆかりの一休寺・酬恩庵
レッサーパンダです。今年の冬は暖冬らしいですね。この秋も暖かい日が続きました。そのせいか、紅葉の色づくタイミングも早く、紅葉狩りには難しい年となりました。皆さんは今年の紅葉、どこで楽しまれましたか?レッサーパンダは人込みを避けて京都市内から少し離れた紅葉スポットに出かけました。
京都市内から離れた京都紅葉の穴場スポット
この季節の京都は観光のお客様でいっぱいです。名刹、紅葉の名所はまるで初詣状態です。ちょっと、うんざりしてしまいます。近づく気になれません。そんな時に出かけるのが京田辺市にある一休寺です。皆さんご存じ一休さんが実際に修行を積まれた由緒あるお寺です。
室町時代の臨済宗の僧、一休宗純はその真摯な修行の姿と、後小松天皇の落胤でありながら飾りのない人柄で多くの人から慕われました。みんなが知っている一休さんの逸話は江戸時代に説話『一休咄』として作られ有名になりました。
総門から続く参道は有名な紅葉スポット
現在の報恩庵は一休さんが88歳で亡くなられた後、凋落しました。現在の一休寺は永禄3年(1650年)、加賀三代目藩主・前田利常が再建したお寺です。総門から続く本堂までの長い参道は緩やかな坂道になっており、参道の左右にはたくさんの紅葉が植えられています。
ここが紅葉の絶好の観賞スポットなっています。総門付近は日向が多く紅葉の初めの頃が見ごろ、本堂から奥は山の日陰となり遅めに色づきシーズンの終りが見頃です。そのため、他のお寺よりも長い期間、紅葉が楽しめるのです。
何よりも魅力なのは京都市内の観光寺のような混雑がさけられ、ゆったり紅葉を楽しめることです。
寺内の方丈庭園で三面の枯山水を堪能する
紅葉を堪能した後は方丈庭園を観賞します。松花堂昭乗、佐川田喜六、石川丈山の合作といわれている三面からなる江戸時代の禅院枯山水庭園です。北庭、東庭、南庭に分れていて海を表す白砂や十六羅漢が設置されるなど庭ごとに個性と趣があります。
また、方丈では狩野探幽によって描かれた43面の障壁画を見ることができます。壮観な襖絵は重要文化財になっており間近に拝観することができます。
僕らが知らない本当の一休さんとは・・・
ところで、このお寺の境内には一休さんの像がふたつ設置されています。一つは「少年一休像」もう一つは「一休石像」(リアル一休像)です。石像のリアル一休さんは貧相な風情で(ごめんなさい)どこにでもいるお爺さんという感じです。(イメージしていた一休さんとかなり違うのです。)
もう一つの像、少年一休は僕たちがアニメなどで知っている小坊主の一休さん。リアル一休さんを見た後で少年像を見ると何だかとてもほっとしました。
その後、宝物殿で一休さんの姿絵を見たのですが、実際の一休さんは限りなくリアル一休さん像に近いことがわかりました。きっとこの少々貧相な風貌の(ごめんネェ)和尚さんだから世間からも親しまれたのかも知れませんね。
最後は一休寺の名物で「ひとやすみ、ひとやすみ」(笑)
紅葉を楽しみ、お庭を観賞したら、少々お腹がすいてきました。禅宗では食べることも修行の一つとされているそうです。そんなわけで禅寺スイーツを堪能することとしました。(はい、正直言い訳です。ごめんなさい。)
いつもこのお寺には秋に来るのですが、毎回食べるのが「善哉(ぜんざい)」です。甘さ控えめなのに味わい深い逸品なのです。ぜんざいに添えられているのは「一休納豆」です。一休さんが伝授したそうで、今でもこのお寺で作られている名物です。見た目より辛みがあり、お茶漬けにもよく合います。お寺の売店で買えますよ。
「あわてない、あわてない」のこころ
最近、仕事も忙しく公私ともに慌ただしい日々を送っていました。肩に力が入り「満身創痍」状態でした。そんなレッサーパンダでしたが、このお寺に来てちょっと「心が軽くなった」気がしました。何だか、何かにつけ「慌てている」自分でしたが、このお寺に流れる緩やかな時間に身を置くと、一休さんから「あわてない、あわてない」と諭されたような気持になりました。また、来年も紅葉の頃に訪れたいと思います。
今日は紅葉の穴場スポット一休寺にでかけたお話でした。それでは、また。
一休寺・酬恩庵について
〒610-0341 京都府京田辺市薪里ノ内102
電 話:0774-62-0193
拝観時間: 9:00〜17:00(宝物殿 9:30〜16:30)
拝 観 料:大人 500円(中学生以上) 小人 250円
交 通:
・車は京奈和自動車道・田辺西ICより
・近鉄「新田辺」駅から1.5km(徒歩25分、バスで10分、タクシーで約5分)
・JR「京田辺」駅から1km(徒歩20分、タクシーで約5分)
コメントを残す