消費生活アドバイザー試験・受験の恥ずかしい話
こんにちはレッサーパンダです。勉強の秋ですね。各地で資格取得の為の試験が開催されるのもこの時期です。レッサーパンダも色々と資格をもっているのですが、一番思い出に残っているのは「消費生活アドバイザー」の試験です。先々週の日曜日10月1日は消費生活アドバイザー資格の一次試験日でした。今年、レッサーパンダの職場から受験する人がおりまして、勉強している話などを聞くと自分が受験した時のことを思い出し、合格に向けてエールを送りたい気持ちになります。
消費生活アドバイザーってどんな資格??
「消費生活アドバイザー」についてご存じない方のために少しご説明しますね。この資格は「企業と消費者をつなぐ橋渡し役になる人」を育成する目的で国が始めた資格です。内閣総理大臣および経済産業大臣事業認定の公的資格となっています。
結構難しい資格で、何せ試験の出題範囲がべらぼうに広いのです。一次試験はマーク式の筆記試験です。その内容は
- 消費者問題
- 消費者のための行政・法律知識
(1) 行政知識 (2) 法律知識
- 消費者のための経済知識
(1) 経済一般と経済統計の知識 (2) 企業経営一般知識 (3) 金融の知識
(4) 生活経済 (5) 地球環境問題・エネルギー需給
- 生活基礎知識
(1) 医療と健康 (2) 社会保険と福祉 (3) 余暇生活 (4) 衣服と生活
(5) 食生活と健康 (6) 住生活と快適空間 (7) 商品・サービスの品質と安全性
(8) 広告と表示 (9) 暮らしと情報 といった具合です。
一次試験に合格した人を対象に約2か月後に2次試験があります。800文字程度の小論文を2題書かないといけません。
1限目、第1グループ(テーマ4題から1題選ぶ)
・消費者問題 ・行政知識 ・法律知識(2題)
2限目、第2グループ(テーマ4題から1題選ぶ)
・経済一般知識 ・企業経営一般知識 ・生活経済 ・地球環境問題・エネルギー需給
それが済むと最後は面接があります。面接官は3人で資格に適した人物かどうかを見極める、かなりガチな厳しい面接です。
1次試験に合格し2次試験で落ちた人は翌年に限り1次試験が免除され2次試験を再度受ける資格が与えられます。公称・合格率20%前後と言われているようですが、前年のリベンジ組もいるので、初年合格者の比率は15%を切っているのではないでしょうか。レッサーパンダにしては珍しく、かなり真剣に勉強しまして2年目でやっと合格しました。
消費生活アドバイザー資格試験と言えば忘れられない大失敗を思い出します。
資格試験を受けた2012年の春から夏は前年の東日本大震災の影響もあり仕事がたいへん忙しく、休日に大量の仕事を自宅に持ち帰るようなありさまでした。そんな中、早朝2時間、帰宅後1時間のノルマを決めてコツコツ受験対策を行っておりました。この年の夏は異常に暑く、ゲリラ雷雨という言葉が流行ったのもこの年だったと思います。猛烈な残暑は9月中旬まで続きましたが下旬になると嘘のように涼しくなったことを覚えています。そのせいか、レッサーパンダはすっかり体調を崩してしまい、とうとう受験の4日前にひどい風邪で寝込んでしまいました。3日前にはひたすら眠り、2日前には映画「カリオストロの城」のルパン三世のようにひたすら食べて食べて(解る人にしか解からない例えですみません)1日前には何とか外出する力がよみがえりました。何とか試験当日に滑り込み間に合いました。
悲惨な試験当日、忘れられない経験をしました。
試験当日は、熱は引いたものの酷い下痢が続き、歩くこともおぼつかい状況でした。試験会場となった大阪商工会議所は不便な場所で駅からけっこう歩きます。気合を入れるために駅前のコンビニで「目覚ましドリンク」を2本一気飲み。少し頭が冴えて眼がシャキッとしました。カフェイン大量摂取の勢いをかりて会場に向けて歩き出しました。でも5分も歩かない内にお腹の調子が悪くなり急降下です。「このままでは危ない」と思いましたが近くにトイレが見当たりません。ふと思い出したのは商工会議所の隣にある「マイドームおおさか」というイベント会場です。この2つの建物は渡り廊下でつながっています。幸い当日はマイドームおおさかで展示会をやっており会場は既に開いていました。まだ、9時前ということもあり人影もまばらです。これは本当に天の助けと思えました。チャンスです。わき目も振らず、痛いお腹をかばいながらひたすらトイレのドアだけをにらんで飛び込むように駆け込みました。トイレ内には5つ個室があり、一番奥の個室のドアが開いているのが見え、つんのめる様に飛び込みました。ズボンのベルトを外すのももどかしく、引き下ろして便座にしゃがみこみます。すごい音と共にお腹の中の物がほとんど出尽くしたようです。一瞬の空白と安堵感・・・レッサーパンダの口から「ふふっ」と思わず意味のよくわからない笑みがこぼれました。
そのまま、脱力すること数分、トイレ内が少しずつ賑やかになってきました。後始末をはじめた時に「〇〇ちゃん、いやだぁ~」という黄色い声が聞こえました。『なんだぁ、聞き間違いか??』と個室の中で耳を澄ますと、確かに若い女性のしゃべり声が聞こえます。個室のドアを1cmほど開けて外の様子を伺うと、ミニスカートのユニフォーム姿で冗談を言い合いながら化粧直しをするコンパニオンのお姉さんが2人。まるで便座に座ったまま貧血を起こしそうなぐらい頭の血が引いていくのが自分でもわかります。「あぁ~あ!!やってしもうたぁ!」心の中で叫びましたが、既に手遅れです。漫画のあしたのジョーのラストシーンのように(かなり古い)便座に座ったまま白くなって死んでしまいました。これで今日の試験は受けられない、これまでの努力は水の泡だぁ!いやいや、試験どころか、女子トイレの個室でズボン脱いでドアの隙間からコンパニオンの様子を伺っている・・・これでは、どんな言い訳をしても完全に犯罪者になってしまう!俺の人生これで終わったな。便座に深く座り直し、また真っ白に死んでしまいしました。便座に座ったまま、なぜか奥さんパンダが作ってくれたお弁当をカバンから出して見つめておりました。協力してくれた家族に本当に申し分けなくて目頭が熱くなり、鼻の奥がつぅ~んとして涙がこぼれそうです。思わずお弁当箱をぎゅっと握りしめてしまいました。握りしめて、思いました。「こんな所で頓挫していいのか!?家族に面目がたつのか!!」まるで頭の中に稲妻が走ったようで力が蘇ってきました。とりあえず、この状況から脱出しないと何も始まらない!幸いコンパニオンのお姉さんたちの化粧直しは終了してどこかに行ってしまったようでした。ズボンを履きなおし、ドアをまた1cmほど開けてみます。人がいないことを確認し個室から飛び出しました。入口で一人の女性と出くわしましたが、突き飛ばすほどの勢いで振り切りました。ひきつった女性の顔を今でも夢に見ることがあります。どこをどう走ったのかよく覚えていません。商工会議所の5階、試験会場まで一気に走り抜けました。席に座ったのは開始の5分前でした。おかげさまで、災い転じて福となったのか、恐ろしいほど気合が入りアドレナリンだか、ドーパミンだか出まくりで気がついたときには試験は終了しておりました。
ふらふらで家に帰りつき、なんだか気が抜けたのか涙が流れました。奥さんパンダが「泣くほど試験できなかったの?また、来年頑張れば。」と声をかけてくれました。泣けました。おかげさまで3週間後、無事に1次試験の合格通知をいただきました。
そこで、これから受験する皆さんに教訓です。人間あきらめては駄目。絶対ダメ!あきらめれば終わりです。それと体調管理は万全に、また当日は余裕をもって早めにトイレはすませましょう。 今日は消費生活アドバイザー試験での悲惨な経験のお話でした。それでは、またね。
消費生活アドバイザー資格に興味のある方はこちらから
一般財団法人 日本産業協会 ホームページ