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2017-10-14

マーケティングで人生を変えられるか?小説「白いネコは何をくれた?」を読んでみました。

朝夕めっきり涼しくなりだしましたが、涼しくなるとレッサーパンダは読む本の冊数が増えます。読書の秋ですね。最近読んだ本で面白い物があったのでご紹介します。

「話すネコ」ホロが教える人生を変えるマーケティング戦略

「白いネコは何をくれた?」は広告代理店勤務、27歳の男性・日向実直(ひなた・さねなお)が主人公の小説です。実直は変化の無い毎日に流され自分の人生に嫌気がさしていました。そんな実直のもとに偶然やってきた白いネコ「ホロ」。なんとホロは人間の言葉を話します。言葉を話す事のみならず実直を導き、彼の人生に活気と成功をもたらします。

小説で描かれているホロはかなりの高齢です。話が進む中その正体も徐々にわかります。

「今日がつまらない」なら「明日もつまらない」それは明日を生きる戦略がないから

自分の人生がつまらない物に見えた時、人は明日を生きる気力を失います。白いネコ・ホロは実直(実は読者)に生きる気力の取り戻し方を教えます。それがマーケティング戦略でした。マーケティングというと「商品が売れるかどうか」の為の手法・技術と思いこんでいる人が多いのではないでしょうか。マーケティング戦略は商売だけではなく、その人の生き方に照らし合わせれば、幸せな人生を送るための沢山のヒントを与えてくれるのです。その具体的な手法は・・・「白いネコは何をくれた?」はそんな本です。あまり詳しく書くとネタバレみたいになるので、書籍の内容はこのへんでおしまいにします。

ちょっと足を止めて自分の人生を振り返るきっかけになる本

この世の中に「しゃべる猫」は存在しません。そう、この本は小説です。ただ、内容は絵空事ではなくて小説の形を借りたマーケティング指南書です。面白いのは、ビジネスだけでなくマーケティングの技法(戦略BASiCS)を人生戦略にあてはめていることです。自分の人生に真剣に向き合おうと思った時、向き合わざるをえない時にこの本は役に立ちそうです。小説の形を借りたマーケティング本というと本格的に勉強した人やビジネス本を読み飽きた人には「ひどく稚拙」に聞こえるかもしれません。しかし、小説という具体的な行動描写が「やるべきこと」を具体化して見せてくれます。(難しい本をたくさん読んでいても、その学習を生活の中で実践している人にはなかなかお目にかかれませんよね。)もっと具体的に言うと「卒業して社会人になる時」、「結婚する時」、「子供が出来た時」、「転職する時」、「定年する時」、「親を看取った時」・・・自分自身の人生を振り返る場面で軌道修正するのにこの本は役立ちそうです。

本文283ページです。通勤の行きかえりや休日の午後、2~3時間で読めてしまいます。

それで?本を読んでレッサーパンダは変わったか?

この本に出てくる白猫・ホロはマーケティング戦略(ものの考え方)を教えてくれます。しかし、「君はこうするべきだ!」とは一言も言いません。逆に「どうするかは、自分で考えろ!」と常に叱咤します。「道具は渡した。後はそれを上手に使えよ」という感じです。自分で考え、具体的に行動し、目標に向かって精一杯汗をかく。それを効率よく自分の人生設計にあてはめることなのですね。それで、この本を読んで「レッサーパンダは何が変わったのか?」自分を取り巻く状況の再検証をいたしました。「自分に課せられた人生の義務(ミッション)は何か」、「自分の身の丈はどのくらいなのか?」、「人生の残りの時間をどう使えば満足度が高いか」などということを考えるようになりました。確かに考えてもすぐに結論が出ないこともたくさんありますが、いつか、この本で説かれている「戦略BASiCS」が、まるで鍵穴に鍵が合うようにカチリと嵌るような気がしています。

若い人にもお勧めしたいですが、人生の節目を生きるお父さん世代に読んでいただきたいと思いました。まず、表紙で毛嫌いせずに手に取ってみましょう。今日は最近読んだ本「白いネコは何をくれた?」の話でした。

白いネコは何をくれた?

著者:佐藤義典 発行:フォレスト出版

定価:1500円(税別)

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