木屋町の有名店「豆水楼」は豆腐好きを本当に満足させられるのか?
レッサーパンダです。年が変わって寒さが増したように感じますね。この季節やっぱり温かいお料理を食べたくなりますよね。ということで、今回、体が芯から温まる湯豆腐を食べに京都の有名豆腐料理店「豆水楼」(とうすいろう)に出かけました。
![木屋町東入ル「豆水楼」前の通り 路地を一筋内に入ると表通りの喧騒から隔絶される感じ。全く別の街のようです。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/c089370b878ab3255e4f61d85894ffdf.jpg?resize=600%2C450)
路地を一筋内に入ると表通りの喧騒から隔絶される感じ。全く別の街のようです。
豆腐に対する深い思い入れのお話
子供の頃から豆腐は大好きでした。冷奴も良いのですが小学生のころから湯豆腐が大好きです。濃い醤油とネギや生姜の薬味、時には七味を掛けて食べるという生意気な子供でした。高校時代に司馬遼太郎の歴史小説「花神」を読みました。
![豆水楼の玄関先 豆水楼の玄関先。古い町家がそのままお店になっています。大正時代にタイムスリップです。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/b5db403f597fc947630a5d12ae726c91.jpg?resize=600%2C450)
豆水楼の玄関先。古い町家がそのままお店になっています。大正時代にタイムスリップです。
「花神」は江戸末期に戊辰戦争で天才的な軍才を振るい、近代日本兵制を創始した医師で兵学者の大村益次郎の生涯を描いた小説です。小説中の益次郎は高位の職についても湯豆腐をあてに酒を飲むのが楽しみという素朴な天才でした。そんな大村益次郎に憧れました。レッサーパンダの豆腐に対する思い入れは思春期の憧憬と重なりまして(ちょっと恥ずかしい)未だに豆腐と言えば湯豆腐です。
![豆腐桶 風情のある「豆腐桶」です。グループにだいたい1桶がルール。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/509ab5e35808bdaaa9b3fb18f637a5ac.jpg?resize=450%2C600)
風情のある「豆腐桶」です。グループにだいたい1桶がルール。
そんなわけで寒い季節になると木屋町にある豆水楼に足を運んでいます。古い京町屋の雰囲気がレッサーパンダには大村益次郎が生きた時代と重なります。(豆水楼さんは大正時代の町家をそのまま使われているそうで、江戸時代の物ではありません。あしからず。)図らずも大村益次郎が命を落とす原因となる暗殺にあったのも、ここ三条木屋町です。
![豆水楼の店内 10席のカウンターと座敷があります。合わせて50席ほどのレトロな店内です。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/a33a3909c207d9ba6833b3500270f6f6.jpg?resize=600%2C454)
10席のカウンターと座敷があります。合わせて50席ほどのレトロな店内です。
豆腐だけじゃない。四季折々の逸品を楽しむ。
豆水楼の湯豆腐は「おぼろ豆腐」と呼ばれ、天然にがりを使ったこだわりの豆腐です。醤油が入った壺を一緒に温めることができる「豆腐桶」で出されます。
![料理・先付 先付は鮭麹漬/柿羽二重/もろこ甘露煮/紅葉豆腐/湯葉松風豆腐の取り合わせ。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/e67a4ef1bab5811cc6349e4fc3f9168f.jpg?resize=600%2C450)
先付は鮭麹漬/柿羽二重/もろこ甘露煮/紅葉豆腐/湯葉松風豆腐の取り合わせ。
お替り自由で、お店のお姉さんが豆腐桶の様子を見ながらお替りの加減をこまめに尋ねてくれます。
![おぼろ豆腐 法蓮草と生麩が一緒に入っています。おぼろ豆腐は滑らかでいくらでも食べられそう。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/215b9239f1b81918cf73a08bad6beb48.jpg?resize=600%2C450)
法蓮草と生麩が一緒に入っています。おぼろ豆腐は滑らかでいくらでも食べられそう。
大変美味しい湯豆腐ですが、美味しいのは豆腐だけではありません。
![百合根真丈清まし仕立て まるで春が来たよう、見た目も美しい椀物は「百合根真丈清まし仕立て」です。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/a3597f940de032d98f76d96b7bd1a99e.jpg?resize=600%2C450)
まるで春が来たよう、見た目も美しい椀物は「百合根真丈清まし仕立て」です。
京料理らしい懐石仕立ての逸品料理が楽しめます。綺麗な先付や、吹き寄せ、体にしみる椀物などが供されることで、湯豆腐がなお美味しくいただけます。お酒もどんどん進みます。
![丹波地鶏の林檎焼き 焼き物は「丹波地鶏の林檎焼き」新しい感覚もきっちり取り入れているようですね。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/7e3e5c9a2ce32c783ccc543402bf7609.jpg?resize=600%2C450)
焼き物は「丹波地鶏の林檎焼き」新しい感覚もきっちり取り入れているようですね。
豆腐好きにも高評価をいただいた豆水楼の豆腐料理
大村益次郎は燗酒が冷めないように、胡坐をかいた股の間に徳利をはさんで湯豆腐を楽しんだそうですが、懐石料理と一緒に湯豆腐を楽しむのが現代の正しい楽しみ方です。
![柿の葉豊年蒸し 熱い餡が嬉しい 蒸物「柿の葉豊年蒸し 」です。柿の葉がとても香しい一品です。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/e601d425c12c6f3ad706181f295a8274.jpg?resize=600%2C450)
熱い餡が嬉しい 蒸物「柿の葉豊年蒸し 」です。柿の葉がとても香しい一品です。
奇をてらって料理が頑張りすぎず、豆腐の美味しさを損なわない懐石。それでも料理の一皿一皿にきっちりと主張がある。豆水楼のお料理はそんな感じでしょうか。
![揚げ吹き寄せ 「揚げ吹き寄せ」このあたりも完全に懐石の手法ですね。抹茶塩でいただきます。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/6538440e8bb46c5151b90335c832f1c4.jpg?resize=600%2C450)
「揚げ吹き寄せ」このあたりも完全に懐石の手法ですね。抹茶塩でいただきます。
この日も味に厳しいお豆腐好きと一緒に出かけましたが、合格点をいただけました。
![赤蕪の昆布和えと河豚の湯葉巻き 酢の物は「赤蕪の昆布和えと河豚の湯葉巻き」揚げ物のあとはさっぱりと。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/f2db4670fb404f392ed1bb49d2c24070.jpg?resize=600%2C450)
酢の物は「赤蕪の昆布和えと河豚の湯葉巻き」揚げ物のあとはさっぱりと。
春が来るまで、まだまだ寒さはこれからが本番、また近いうちに豆水楼さんのお世話になりそうです。
![豆水楼の笹飾り 何とも目出度い笹飾り。美味しい料理にレッサーパンダも1000円吊るしたい気分でした。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/33e90d2c2ffa80383ff29c82ac91ad22.jpg?resize=600%2C450)
何とも目出度い笹飾り。美味しい料理にレッサーパンダも1000円吊るしたい気分でした。
今日は三条木屋町の豆腐料理店「豆水楼」のお話でした。それでは、また。
豆水楼(とうすいろう)木屋町本店
住所:京都市中京区木屋町通三条上ル上大阪町517-3
![豆水楼の地図 豆水楼の地図](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/01/59b4f7d02750defc7f13ced869204b60-1.jpg?resize=400%2C336)
豆水楼の地図
営業時間:月~土 昼 11:30~14:00(LO)
夜 17:00~22:00(LO/21:30)
日・祝 昼 12:00~15:30(LO/14:30)
夜 17:00~21:30(LO/20:30)
TEL:075-251-1600
料 金:本日頂いたお料理は夜の献立で「雅」(みやび)¥5,800(税別)。
他に東山¥4,000、高瀬川¥4,800(ともに税別)も有り。