江崎グリコの記念館・おじさんたちの社会見学
こんにちはレッサーパンダです。おじさんたちの社会見学・工場見学も早いもので7回目になります。男子は、おじさんになると何故か懐かしい物に惹かれるのです。今回はおもちゃ付きキャラメルの江崎グリコに出かけてきました。仕事の合間の見学でしたが、充実の1時間半でした。
創業100周年!グリコの歴史がギュ~ッと詰まった記念館
今年でグリコは創業100年を迎えるそうです。そういえば女優の綾瀬はるかを起用して社員一同が登場するという面白いCMをやっていましたが(ほとんど商品が登場しない)、あれは100周年の記念事業のようなものだったのですね。(あのCMは関西だけだったのかなぁ。)100周年に合わせて江崎記念館も改装され綺麗になっておりました。
もともと、この建物は社員研修用に建てられたそうです。新入社員がグリコの歴史を理解するための資料館を一般のお客様に開放したのが始まりでした。
みんな知ってる「ランニングマン」の変遷が面白い
グリコキャラメル、ポッキー、ビスコにプリッツ。どれもこれも、おじさん達には懐かしい物ばかりです。驚くべきは、昔からのお菓子が、現在も作り続けられておりロングセラーとして今でも簡単に手に入ることです。そんな、おじさんたちが特に興味をよせていたのが『ランニングマン』の歴史。『大正時代、のちにGlico創業者となる江崎利一は、佐賀で薬種業を営んでいました。ある日、漁師たちが牡蠣の煮汁を捨てるのを目にします。「牡蠣にはエネルギー代謝に大切なグリコーゲンが多く含まれている」という過去に読んだ記事を思い出しました。最初は、薬への利用を考えたそうですが、それよりも病気の予防が第一、子どもたちの健康づくりに活用することを決めました。「“国民の体位向上”に貢献したい。そのためには、子どもたちが喜んで食べてくれるものがいい」このひらめきで、グリコーゲンの入った栄養菓子「グリコ」が誕生したのです。』
(江崎グリコ・ホームページ/企業名トリビア 「Glico」の社名の由来より抜粋)
そのグリコの健康の象徴が「ランニングマン」です。創業時の大正11年には既にキャラメルの箱に描かれていたそうですが、当時の女子高生から「おじさんの顔が怖い」という理由で総スカンをくったそうです。頭を抱えた江崎利一は画家を集めて沢山のサンプル画を描かせたということです。候補には女性ランナーや子供のランナーもありましたが、最終的にはパリ・オリンピックの陸上競技で優勝した選手たちのゴールイン写真を集め、それをもとにイラストを完成させたとのことです。現在のグリコの「ランニングマン」は、ほぼ八頭身、大正期のランニングマンと比べると格段に「お洒落なおじさん」になっています。
グリコといえばキャラメルのおまけ、こだわりが凄い!!
レッサーパンダが個人的に一番楽しみにしていたコーナーが「グリコのおまけ」のコーナーです。小さな赤い箱とその上に付いていた楽しい柄の「おもちゃの箱」は今でも懐かしくて時々スーパーなどで手にします。
このおもちゃ、発売当初は「おもちゃ」ではなく「金色の小さなメダル」だったそうです。(ランニングマンの金メダルの意味だったのでしょうか。)「子供のおもちゃでも手を抜かない」という江崎利一のこだわりから、そのデザインは桜ノ宮にある大阪造幣局が手がけたそうです。
発売当初から今日まで作られたおもちゃの総数は、なんと3万種類、約55億個(色違いなど)といいますから天文学的数字です。グリコの本気に頭が下がります。
アイデアで勝負!グリコのお菓子が100年愛される理由
江崎記念館には、よそではちょっと見られない面白い展示があります。例えば、日本で最初の「映画付きグリコ自動販売機」。昭和6年頃、庶民の娯楽はなんといっても映画でした(まだテレビが普及していない時代)。10銭を入れると音楽と映画が流れグリコと2銭のおつりがでます。
キャラメルの販売では既に市場を席巻している先発企業がありましたが、このアイデアでグリコのキャラメルはお菓子屋さんやデパートで一躍人気商品になったそうです。ほかにも、今や全国的に有名になった道頓堀のグリコのネオンサイン。1935年から現在までの変遷が精巧な模型で再現されており思わず見入ってしまいました。
また、グリコは有名女優や歌手をCMに起用するのがお家芸です。山口百恵や松田聖子などのポスターや当時のCMの動画など懐かしくて涙がでそうでした。みんなに愛されうるグリコの秘密は100年におよぶ地道な努力の成果なのですね。
創業魂を受け継ぎ、後世に伝える企業こそが一流企業
創業者の江崎利一はよく「商売は2×2=5(ににんがご)」と周りに話していたそうです。単純な掛け算だけなら、誰にでもできる。プラス1の付加価値を工夫し、それをお客様の為に捧げる。まさに江崎グリコの創業者魂ですね。企業見学をしていて、いつも思うのですが「創業者の熱い想いを大切にしている企業は、例にたがわず一流になっている。」ようです。
それは創業から100年経ったことや、社員が5,000人を超えたから凄いのではなくて、どんなに企業規模が大きくなっても「初心を忘れない」、「チャレンジャーでいつづける」姿勢が貴いのだと思います。江崎記念館を通して見える「江崎グリコ」という会社はそんな企業でした。
今日は、おじさんたちが泣いて喜ぶグリコの江崎記念館、見学のお話でした。次は子供たちを連れて来たいと思います。それでは、また。
江崎記念館
場所:〒555-8502 大阪市西淀川区歌島4-6-5
アクセス:
・JR東海道本線 塚本駅 西出口から 徒歩 約16分
・JR東西線 御幣島(みてじま)駅から 徒歩 約18分
開館時間: 午前10時~午後4時
・最終入館は午後3時30分です。
・第1、第3土曜日以外の土曜日は休館です遠方の方はお問い合わせを
TEL :075-353-0250
※今年は創業100年ということもあり様々なイベントや企画もあるそうです。
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