歌手・高石ともやさんをご存じでしょうか?
6月17日にフォークソング歌手・高石ともやさんのコンサートに行ってきましたよ。
例えば、まだ若い1本のポプラの木があったとします。10年たち、20年たってポプラはすっかり大きな樹になりますが、周りの景色もすっかり変わっていて、林が町になり、いつの間にかポプラは大きな街のビルの群れに囲まれている。それでもポプラはポプラで、しっかり枝を伸ばして陽の光を元気に浴び続ている。おかしな表現ですが、高石ともやさんはそんな方です。
ご存じない方に少しご説明すると日本のフォークソング界の草分けで、1960年代から今も歌い続けて御年なんと75歳の現役フォークシンガーです。1973年京都の円山音楽堂で永六輔さんらと「宵々山コンサート」を開催。活動の拠点が京都になります。ある時期、京都で生まれ育った人たちは街のどこかで高石さんの歌声を聴いていて自身の原風景になっています。
この日のコンサートにも原風景を懐かしむ大先輩がたくさんいらっしゃっており、来場者の平均年齢はきっと50歳を超えているはず。ヒット曲「想い出の赤いヤッケ」「街」、「春を待つ少女」やアメリカのフォークソングなど16曲を熱唱、若々しい歌声を披露されました。
開演時間は4時半でしたが、来場者の出足の早さから、4時過ぎには舞台に立たれ、自然に開演。コンサートが終わったのは7時半過ぎ(なんと3時間半)。出身校・法政大学野球部の優勝の話から始まり、永六輔さんや桂米朝さんとのエピソード、大好きなマラソンとの出会い(現在、ホノルルマラソン40回連続出場の記録保持者です)ご自身の半生を歌と共に綴る、なんともハートウォーミングなコンサートでした。
レッサーパンダが一番好きな曲は京都のことを歌った「街」という曲です。「下駄の音・路地裏通り・雨上がりの屋根・窓越しの手まり歌・おさげ髪の思い出・この街が好きさ・君がいるから・この街が好きさ・君の微笑みあるから・・・」この歌には京都の地名がひとつも出てこないのですが、京都に少しでも住んだことのある人には「あぁ、これはあそこの事だな」とわかる名曲です。この曲を聴いてから京都を旅するのも面白いかも。今でもiTunesで落とせますので、ぜひ一度聴いてみてください。きっと京都を一人旅し、風景にとけこんでいる自分の姿が浮かんでくるはずですよ。それでは、またね。