高所作業について、あれこれ考えてみました。
レッサーパンダです。先日、通勤の途中にすごい物を見てしまいました。
とあるオフィッスビルの側を通りかかると何人かの作業服を着た男性たちがビルの上を見上げておりました。レッサーパンダもついビルの上を見上げました。
すると、そこには1本のワイヤーで吊られた男性が3人。何をやっているのかとよくよく見ると、どうやらビルの窓ふき作業のようです。ビルの窓ふきは安全なゴンドラにでも乗って、もっと安定した足場でする作業だと思っていました。「よくあんな高い所で作業ができるなぁ。高い所が苦手な僕にはあんな仕事は無理だなぁ」と尊敬してしまいました。そうこうしいると、なんだか地上にいる作業員の方々がざわついています。会話に耳を傾けていると、どうやら高所作業をされている人の一人にワイヤー・トラブルがあったようで動けなくなっているようなのです。「えぇ~え。あんな高い所に宙づりにされて、あの人この後、いったいどうなるんだぁ!」と・・・その場から動けなくなってしまいました。10分ほど眺めていたのですが、進展はなさそうです。どうなるのか最後まで見ていたかったのですが、会社に遅刻しそうでしたし、何よりも「こいつ何を見てやがる!この野次馬め!」という地上の年配作業員の方の厳しい視線に耐えられなくなり、その場をあとにしました。
その日のテレビや新聞に「作業員、宙づり!!」などというショッキングなニュースはありませんでしたので、無事に生還されたようです。本当に良かったぁ。
また、別の日、勤める会社の裏にある超高層マンションの側を通りかかると、こちらも何やら作業の人たちが大量の足場を用意しています。その翌々日、マンションの側を再び通りかかると、なんと最上階の50階まで作業用の足場がきれいに組みあげられておりました。(50階建てですよ!!50階!気が遠くなる・・・)ビルの窓ふきといい、マンションの足場作りといい、世の中には色々な仕事があるのだなぁと、つくづく感心してしまいました。
改めて自分の仕事と他人の仕事について考えてみた。
作業を見ていて考えたのですが、この様な作業の現場で働く人たちはどの様な経緯で今の職に巡り合ったのでしょうか。「私は高い所に登るのが好きで好きで仕方ないからこの仕事につきたいです。ぜひ雇ってください」という人も中にはいるかもしれませんが、多くの人は(高所作業の需要があり)高額の報酬が手に入るからこの仕事をしているのではないかと思います。ちなみにある求人サイトで高所作業員の方を募集していて、求職モデルケースとして年収870万円/39歳とありました。けっこうな高収入です。でも、万が一、事故が起こってあの高さから落ちれば命がありませんし、運が良くても大ケガはさけられません。
レッサーパンダは企業のお客様相談室の責任者をしています。自分で言うのもなんですが、なかなかハードな仕事です。でも、この様な危険なお仕事に比べれば、まだまだソフトな部類だと思います。どんなに仕事で困ったことが起こってもお客様相談室のお仕事で「命を失くす」ことはまずありませんのでね。
危険なお仕事には、きっと命がけの自己研鑽があるのでしょう。
労働基準法では、高さ2m以上の場所でする作業を「高所作業」と言うそうです。最初に見たビルの窓ふきなんて2mどころではありません。30m以上の高所です。ちなみに、高所作業には特別な資格や公の講習も必要ないそうです。性別・年齢も関係ないようです。こう書くと「思いっきり」さえあれば誰でもできるように聞こえてしまいます。でも、命がけの仕事ですから、自分自身を守るためには他人にはわからない自己研鑽や隠れた努力が日々行われているのではないかと想像しています。
一度、機会があれば、高所作業のお仕事をしている人とお酒でも飲みながら、日々どのようなことを思ってお仕事されているのか、ぜひお話をきかせていただきたいものです。
今日は通勤途中で見た。高所作業について書いてみました。それでは、また。