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2017-09-28

京都・祇園のギャラリー「ぎゃらりぃ西利」はお漬物屋さんの画廊。

京都観光のお土産というと何が思い浮かびますか?上品な和菓子、ちりめん山椒?あぶら取り紙ですか?色々な物が思い浮かびますが、京都といえば「お漬物」ですよね。お土産に選ぶ方もきっと多いはず。「京都=お漬物」というイメージ定着に貢献したお漬物屋さんとして『西利』が有名です。「京つけもの西利」の本店は西本願寺の前にあります。京都だけで20店舗、全国のデパートや量販店、駅の売店などに店舗展開し、今では全国区の有名お漬物店となりました。

そんな西利さんはギャラリーを運営していています。今回は個展の開催場所の候補として、以前から気になっていた「ぎゃらりぃ西利」へ見学に行ってきました。

京阪・祇園四条駅から約3分。店からは八坂神社がすぐです。

有名観光地「八坂神社」が目の前、店舗の上にあるギャラリーです。

「ぎゃらりぃ西利」は西利・祇園店の3階と4階にあります。以前から名前をよく聞くギャラリーです。京阪電鉄・祇園四条駅から八坂神社に向かって3分ほど歩いたあたり、四条通り沿いの南側にあります。1階は店舗で2階はお食事処(お食事処のお話は、また別にご紹介したいと思います)3階、4階がギャラリーとなっています。立地の良さと、誰もが知っている有名店の上にあるという事が大きな魅力です。

お客の出入りが多い店内。かなり広いお漬物屋さんです。

賑わう店内を抜けて目的のギャラリーへ

1階の店舗に入ると、店の一番奥にエレベーターがあります。そのエレベーターでギャラリーへ上がります。お客で賑わう店内を抜けて、さっそく3階に上がってみました。

エレベーターで3階に上がり扉が開くと「突然」ギャラリーという感じでした。前室やホワイエなどは無くて扉が空くと左手に受付のカウンターがあるだけです。その立ち位置からギャラリー内がほぼ見渡せます。この日は滋賀県を中心に活動する写真家グループの展覧会が行われていました。出展者が多いグループ展という事と、土曜日の午後だったので盛況でした。琵琶湖に咲く自然の蓮をテーマにした見事な作品が並んでいました。

3階のギャラリーは盛況。人にカメラを向けられなかったので人は少なく写しています。

ギャラリーの話に戻ります。広さは奥行き16m、幅約5m。室内は黒で統一されており落着きがある良い感じです。設備も給湯室やトイレが室内に完備されており便利そうです。展覧会の当番をされていた年配の男性に使い勝手を聞くと「展示の専用フックや照明器具も数多く用意されており、とても使い勝手の良いギャラリー」とのことでした。

えっ!4階に上がり、ちょっと驚いてしまいました。

続いて4階のギャラリーに上がりました。間取りは3階とほぼ同じ、壁の色は白で統一されています。開催されていたのは洋画を中心とした個人の展覧会です。大小30点ほどの力作が飾られていました。ちょっと驚いたのは、ギャラリーには誰もおられず「誰かいませんかぁ~」と声をかけたのですが「シ~ン」としています。それから、作品を見ながら15分ほど時間を過ごしたのですが、飛び込みのお客が一人訪れ「何か違う」と思ったのかすぐに引き上げて行きました。

4階の様子。3階と比べると明暗が明らかです。

他に誰も現れる気配がありません。かなり実力派の作家さんで、作品それぞれに販売金額も書かれています。あまりの不用心さに驚き心配になりましたが、仕方がないので少し待って、そのままエレベーターで1階に戻りました。

ギャラリーの特性と集客について考えさせられました。

1階にある事務カウンターで少しお話が聞けました。店舗を運営するかたわらということでとても忙しそう。貸出単位は1週間で搬入は火曜日の午後5時~7時、搬出は翌週の火曜日午後4時~5時と、これまで見たギャラリーより実質1日長いことになります。そのため金額は144,000円と少し高めです。残念なのは好感を持った3階は「写真専用ギャラリー」だそうで、絵画やほかの造形は4階になるとのことでした。ギャラリーの管理は本社が受け持っていて、申込や詳しい問合せは本社の担当と直接交渉することになります。

今回のギャラリーに関しては、とても期待していました。でも実際に訪問すると少し違うな・・・という気がしました。仲間内で人を集める会などは、とても解かりやすい場所で良いのですが、単独での個展などではウォークインが期待できないという気がしました。また、写真専用ギャラリーとしては有名なのですが特性がはっきりしたギャラリーであることも解かりました。立地の良さに惚れて、それだけを期待しても一般客の集客は期待できなさそうです。現に店舗からの入口となるエレベーターをしばらく観察していたのですが、入っていく人たちは招待ハガキを持った3階目当ての人ばかりでした。

店舗の一番奥にエレベーターがありギャラリーへの唯一の入口です。

何よりも閑散とした4階の様子を見てしまうと、ちょっと腰が引けてしまいました。どんなに素晴らしい作品を飾れたとしても、お客さんがふらっと入って来てくれるような気さくな場所でないと、素人のレッサーパンダには敷居が高いように思えました。改めて、実際に足を運んでみないと実態は解らないということを学びました。場所選び、本当に難しい、でもとても大事です。

 

ぎゃらりぃ西利(にしり)

住所:〒605-0074京都市東山区四条通祇園町南側 京つけもの西利 祇園店 3・4階

営業時間:11:00~19:00(最終日16:00迄)

問合せ:祇園店:075(541)8181

本社/ギャラリー係:075(361)8181

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