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2017-10-28

誰でも描ける!アクリル絵画の優しい手ほどき・その4(グロスポリマーメディウム)

アクリル絵画の制作についてのお話も第四回目になりました。(過去の手ほどきはこちら、その1その2その3)今回は彩色の続きです。この2週間ほどの間に色を重ねて描き込み、やっと作品らしくなってきました。ただ、ちょっとした行き詰まりもあります。川の流れが、どうも上手く表現できないのです。そこで先生に相談してみました。

作品の中で一番大事な川の分部がどうも上手く描けません。

グロスポリマーメディウムによる艶出しの威力。

先生にご相談したところ、水の表現などに適したメディウムがあることを教わりました。メディウムとは日本語でいうと「溶剤」のことです。絵具と混ぜて表現方法に合わせた効果を出します。リキテックスのカタログで見ると14種類あって、単に絵具を薄める水がわりの物から、ぼかしやグラデーション専用の物、アクリル絵具に混ぜると油絵具のような立体的でごつごつした粘度が現れ出すものなど様々です。カタログを見ているだけで楽しくなります。

メディウムは全部で14種類。用途で使い分けます。

その中で、先生に薦められたのは「グロスポリマーメディウム」です。このメディウム、初めは乳白色をしていますが、乾くと透明になります。艶出し効果があり絵具に混ぜて使うと色にすっきりした透明感がでます。使う時は、ちょっと水で薄めて適度にのばします。また、特徴として乾燥がとても速く接着力が強いのです。そのためコラージュなどを作るときの接着剤がわりに使う人も多いようです。

初めは乳白色のメディウムですが、時間が経つと透明になります。

とても扱い易いメディウム。絵に透明感と艶が加わりました。

絵具とグロスポリマーメディウムを混ぜてみました。さらりとした軽いタッチで、絵具が柔らかく伸びていくような感触です。模写のモデルになっている写真では水の色は単なる青ではなく山の木々の反射や川底の緑が見て取れます。混色した絵具とグロスポリマーをまぜて川の部分に丁寧に塗ってみました。

少し水を加えてグロスポリマーメディウムでのばしてみました。

塗り始めは効果がさほど分からなかったのですが、少し時間をあけて乾燥させると良い風合いの透明感と艶がでてきました。少しずつ色を足し、メディウムの量を加減して塗り重ねていくと結構いい感じになってきました。これなら、何とかなりそうです。また、先生がおっしゃるには「川の水」だけでなく山や森の分部にも同系色を薄めて塗ると、その部分に透明感が増し日差しが当たっている様に見えるとのことです。ポイントで上手に使えば陰影が際だち効果的とのことでした。アドバイスに従い陽の当たっている部分に効果的に使用したいと思います。

まだまだ完成ではありませんが、川の問題は解決しそうです。

いよいよ、次回で完成です。仕上げとして描き上げた絵にマッチする額を選んでみたいと思います。それでは、今日はこのへんで、またね。

画箋堂・美術教室クレア

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