鈴虫寺・願いが叶う京都の寺社仏閣(その1)
突然ですが、あなたの願いはなんですか?お金持ちになること?出世して沢山の部下を持つこと?素敵な彼氏、彼女ができて幸せな結婚をすること?人の願いは様々です。白状すると、欲張りなレッサーパンダには願いが沢山あって、何とか願いを叶えてほしくて苦しい時の神頼み、仏頼みをしています。京都には本当に沢山のお寺や神社があって、一説では2,500以上あるとか。その中には「必ず願いが叶う」と人々が噂するものがあります。今日はその一つ、京都市右京区にある華厳寺、通称「鈴虫寺」のお話です。
一年中、鈴虫の音が響く、不思議ですね。
華厳時が鈴虫寺と呼ばれるのは、その名の通り鈴虫の音が聴けるからです。「秋になれば虫が鳴くのはあたりまえでしょ。」いえいえ、このお寺の不思議なところは一年を通して鈴虫の音が聞けることです。お寺は江戸時代中期に開創されたのですが、これほどの人気になったのは、この40年ほどの間です。
先代の住職が鈴虫の鳴く音により開眼されたとのことで、それ以来、このお寺では鈴虫を大切にされています。鈴虫の寿命100日ほど、鳴くのは死んでいく前の20日間ほどです。そんな鈴虫を試行錯誤と研究の末、毎日孵化させることが出来るようになり、今日のように一年中、鈴虫が鳴くお寺となったそうです。(鈴虫寺パンフレットより)
楽しい説法を聴きに再訪問する人とても多し!
このお寺は庭園が綺麗で、レッサーパンダが訪れた日も紅葉が美しく参拝客が早朝から沢山お参りされていました。(振替休暇の月曜の朝に訪れたのですが、午前9時15分の時点でもう100人ほどが本堂に入り、30人近い人が行列しておりました。)
春は桜、夏は新緑と竹林、秋は紅葉、冬は雪景色と訪れる人を飽きさせません。でも、このお寺の一番の魅力は、寺のお坊さんたちの説法です。お坊さんたちと言ったのには訳があって、数人のお坊さんが交代で説法をされます。昔は先代住職、今の住職がお一人でされていたのですが、あまりの参拝客の多さに何人かが交代で説法をするようになりました。
この日は、レッサーパンダが初めて見るお坊さん、かなり若い方でした。例えるなら俳優の江本時生さんに似たちょっと三枚目風、大丈夫かなこの人・・・という感じです。でも実際に説法を始められると本堂の大座敷に集まった人々約100人を魅了して飽きさせません。本堂は何度も大爆笑です。軽妙なお話のようですが、その中に「本来無一物」(事物はすべて本来空(くう)であるから、執着すべきものは何一つないということ。達磨大師の教え。)や「和弦愛護」(わげんあいご・穏やかな顔つきとやさしい言葉遣いのこと。「和顔」は柔和な顔。温顔。「愛語」は愛情のこもった言葉。特に仏教で、菩薩が人々を導くために優しい言葉をかけることを言います。ひるがえって相手の事を心から思いやることを指します。)など、仏法の教えを元に現代に生きる私たちが、正しく、心穏やかに暮らす為のヒントを授けてくださいます。振舞われるお茶と小菓子をいただきながら、くつろいで、しばし心が洗われます。
レッサーパンダの参詣、実はお礼参りです。
お話が前後しますが、今回、レッサーパンダが訪れたのは「お礼参り」のためです。鈴虫寺を訪れる参拝客は、ほぼ全員と言っていいと思うのですが「何かしらの願掛け」で訪れます。
受験合格、無事出産、商売繁盛、恋愛成就などお願いごとは様々ですが、このお寺の山門の脇の幸福地蔵さまは、この世の出来事ならば、どんな事でも「一つだけ願いをかなえてくださる」と口コミで全国に広がっています。レッサーパンダも以前お願いしたある事が叶いましたので、そのお礼参りにお邪魔しました。
お地蔵様にお願いするには作法があります。
幸福地蔵さまにお願いをするには作法があります。普通、仏様は裸足ですが、このお地蔵さまは珍しく草鞋(わらじ)を履かれています。これは、お願い事をすると、その人のお住まいに願いを叶えるために歩いて来て下さるためです。それでは、お願いの仕方です。寺内で売っている黄色い「幸福御守」を買い求めます。お地蔵さまの出来れば正面で向き合います。御守りを両手にはさみ御守りの上部が合掌した手の間から少しだけ出るように拝みます。(黄色い御守りの中、上部にはお地蔵さまの写し絵の顔がある為です。)それから、拝みながら、ご自分の名前、住所、願い事を丁寧に伝えます。お願いは一つだけです。
お願いの伝え方は、例えば恋人がほしい人は決して「嵐の櫻井翔くんの様な人が現れますように!」と祈ってはダメですよ。それでは、どう言うか「お地蔵さま、私にふさわしい人と出会えますように。」と祈らないと願いはかないませんからね。(笑)
新しいお札、御守り。新たなお願いをいたしました。
レッサーパンダも新しいお札と御守りを買い求めました。実は新たなお願いをしてきました。お願いの中身はね・・・内緒です(笑)。黄色い幸福御守を財布に忍ばせ、お地蔵さんに勇気をいただけるよう日々お祈りしています。
今日は、願いを叶えてくださる鈴虫寺の幸福地蔵菩薩さまのお話でした。それでは、またね。
鈴虫寺へのアクセス
住 所:〒615-8294京都市西京区松室地家町31
拝観時間:9:00~17:00(入門は16:30)
TEL:075-381-3830
拝観料:大人500円、小人(中学生以下)300円(お茶・お菓子つき)
交 通:JR京都駅前から 京都バス C―6番乗場より 73-鈴虫寺行終点
市バス 28-大覚寺行松尾大社下車800メートル南へ
阪急電車は(嵐山線)松尾大社駅下車800メートル南へ