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2018-04-07

この本読みました!「5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人」・・・働き方を変え豊かな暮らしを目指すためのヒント

前回のブログで仕事がひと段落着いて気分転換に出かけた話を書きました。しかし、それも束の間、今年はたくさんの新商品が発売になることから「忙しさの大波」がやってくるのは間違いありません。そんな中、自分たちの『働き方』について考えさせられる本に出逢いました。ワークライフバランスを考える上で多くの示唆とヒントを含んだ本です。本のタイトルは「5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人」といいます。作者はもとNHKの特派員で、今はドイツ・ミュンヘンでフリージャーナリストとして活躍されている熊谷徹という方。ドイツと日本の働き方の違いを27年現地に住んだ人ならではの目線で分析されています。

薄い新書ですが、納得のいくお話や説得力のある資料もたくさんあり目から鱗です。

薄い新書ですが、納得のいくお話や説得力のある資料もたくさんあり目から鱗です。

ワーカホリック(仕事中毒)だと言われて驚愕!

実は若い頃、レッサーパンダは3ヵ月ほどドイツで仕事をしたことがあります。フランクフルト市で行われたメッセ(大規模展示会)の仕事で一人出かけました。日本人は自分だけで回りは全てドイツ人という中で、レッサーパンダはかなり違和感のある人物だったようです。朝ホテルで、その日の段取りをまとめて、現地で打合せと施工管理、昼食もそこそこに運輸会社と打合せ、夜は商社と仕事関係の会食。帰ったら、ホテルから会社への報告と翌日の支度。この程度のことは、日本人のビジネスマンなら普通に行う事です。しかし、そんな日々を2カ月近く続けていると、周りのドイツ人たちが「あの男はワーカーホリックだ!」と言い出しました。驚きとともに、とてもショックでした。

フランクフルト郊外のゲーテ公園。夏の夜の散歩で気がつきました

レッサーパンダのあまりの働き病ぶりに、一緒に仕事をしているドイツ人たちが食事に誘ってくれました。「せっかく地球の反対側からわざわざドイツにやって来たのだからドイツ流を教えてやるよ!」と・・・。その日は5時ぴったりに仕事を終わり、レストランで2時間かけてゆっくり食事をしたあと旧市街に出かけました。石畳で出来た中庭のあるビアホールでシュナップス(ドイツの蒸留酒)の梯子酒です。ほろ酔いで帰ろうとしたら「ちょっと散歩してかえろう!」と誘われました。夜9時を回っていましたが夏のドイツ北部は白夜さながらに明るく、有名なゲーテ公園をたわいの無い話をしながら優雅に歩きました。周りには大きな犬を何頭も散歩させる女性や、楽しそうにベンチで話し合う高齢のカップルなど、何だか日本の忙しなさを忘れさせてくれます。それが本当に楽しくて仕方ありませんでした。その後、何度も5時に仕事を切り上げ飲み歩いたのですが、それでもメッセは大成功、大盛況でした。「あくせくしなくても仕事はちゃんと成功するんだ。」と目から鱗が落ちたようでした。

ドイツ人は「自分たちにとって何が一番大切なのか」を真摯に考えているように思えます。

ドイツ人は「自分たちにとって何が一番大切なのか」を真摯に考えているように思えます。

なぜドイツは残業しなくても経済が好調なのか

ご存じのようにドイツの経済成長率は2013年以降右肩上がりで、現在、GDPは中国、アメリカ、日本につぐ第4位です。ユーロ圏においてはそのGDPが全体の25%を占めるほどです。つまり「絶好調!!」なのです。そんなドイツ人たちは「きっとシャカリキになって夜も眠らず残業しているんだろう」と思いきや、なんとドイツ人は世界で最も労働時間が短い国民なのです。ちなみに日本人の労働生産性はドイツより46%も低いのです。その昔、レッサーパンダが体験させてもらった、優雅でのんびりとしたライフスタイルを変えずに、彼らは生産性をあげているのです。では、なぜそんな事が彼らにはできるのか??本書にはその「なぜ」の答えが綴られています。

果たして日本はドイツの様になれるのか?日本人の本気がためされる時です。

果たして日本はドイツの様になれるのか?日本人の本気がためされる時です。

部下の長時間残業で上司が罰金を払う国「ドイツ」

「なぜ?」の答えをひとつ紹介するとドイツには「残業をさせない法律」があります。国が「過剰労働は体に悪い」、「時短と休暇がもたらす心身の余裕が生産性をあげる」といったことをちゃんと認めているのです。国は本気で長時間労働を取り締まっており、過剰労働は厳しく監視されています。医療施設や消防などの特例を除き、それは全ての業種、企業が対象となり国を挙げての時短が風土となっています。すごいのは、超過労働が摘発された場合の罰則金は企業が利益の中から支払うのではなく、残業を認めている管理職が個人で支払うのです。なんという徹底ぶりでしょう。管理職が「残業せず、早く家に帰れよ!」と言うはずですね。

ドイツでは長期休暇があたりませ。1週間かけて仕事を完全に忘れ、そこから本当の休暇が始まるというのがドイツ流の考え方です。ドイツ人は、そんな時間のために一生懸命働きます。

ドイツでは長期休暇があたりませ。1週間かけて仕事を完全に忘れ、そこから本当の休暇が始まるというのがドイツ流の考え方です。ドイツ人は、そんな時間のために一生懸命働きます。

自分にとって本当の「ワークライフバランス」とは

ドイツに比べ、日本を振り返ると電通の新入社員・高橋まつりさんの過労自殺など、考えられないような事態がいまだに起こっています。これはブラック企業の暴走や日本という国の社会事情というより日本人の民度の低さの問題なのかも知れません。もし、彼女が若い頃のレッサーパンダの様な経験をしていたならば自ら命を絶つこともなかったのではないかと思えて仕方ないのです。本書が主張する様に、確かに今の日本の働き方は「目的」と「手段」が逆になっているのかも知れません。「豊かな暮らしをしたい」という目的よりも「お金を稼ぐ」という手段が優先される社会に思えてなりません。この本は164ページの薄い新書ですが、仕事の仕方と暮らしを変えるヒントが書かれています。仕事が忙しい人、頑張っている人にこそ読んでほしい1冊です。

今日は働き方を考えさせられる「5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人」とう本のお話でした。それでは、また。 

5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人

作者:熊谷 徹

発行:SBクリエイティブ株式会社(SB新書)

価格:800円(税金別)

ページ総数:164ページ(本編+あとがき)

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