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2017-09-22

世界の名画に心なごむ・・・京都府立「陶板名画の庭」

かなり古い話18年ほど前になりますが、徳島県にある「大塚国際美術館」という陶板複製画の美術館に行きました。

大塚製薬グループが総力をあげて作り上げただけあって1,000点以上の作品が展示される圧倒的な美術館です。原寸大の世界中の名画の模写が陶板で美しく再現されており感銘を受けました。写真を撮ったり、絵画に直接手で触れることができたり(陶板ですから)発想の転換にとても驚かされました。同じ陶板名画が京都でも見ることができます。

それが京都府立「陶板名画の庭」です。

世界の名画を屋外で鑑賞できる珍しい美術館

「陶板名画の森」は美術館なのですが、作品はすべて屋外に飾られています。これは大塚グループの大塚オーミ陶業株式会社(滋賀県)が開発した特殊技術によって、世界中の名画を陶器の板に原寸で焼き付けられたものだからです。実はレッサーパンダが以前勤めておりました滋賀県のホテルには大塚オーミ陶業が初めて手掛けた陶板絵画が飾られています。地下1階の大宴会場のホワイエの壁にフレスコ画風の作品が壁一面に大きく飾られておりました。陶板(陶器の焼き物)は土で出来ていますから焼成すると当然縮みます。施工当時、施工担当者の方に聞いたお話では、その縮みに疎外されず画像を転写するのが大変難しい技術だということでした。

設計は安藤忠雄・大先生です。特徴的なコンクリートの打ちっぱなしは、みんな知ってる。

レッサーパンダにとって心安らぐ特別な場所なのです。

この庭園美術館は1994年に完成しました。ここに展示されている陶板画の何点かは1990年の「国際花と緑の博覧会」から移設されたことや、建築の設計を安藤忠雄が手掛けたために開設当時は大変な賑わいでした。

奥に見えるのは原寸大の「最後の審判」です。20年以上たった今も色褪せません。

現在は、隣にある京都府立植物園(四季を通じて人気です)に来たついでに覗くという人や北山通り散策の際にちょっと気になって入ってみましたという人ばかりです。ここを目的に来る人はあまり見られません。ただ、レッサーパンダにとっては特別な場所でして、心癒されたくて時々訪れます。

こちらは最後の晩餐。修復版ですね。

名画の模写を「模写」する静かな時間を過ごす。

ここの陶板作品はミケランジェロ、モネ、ゴッホなど世界の名画の模写です。その模写を陶板に焼き付けて展示されています。レッサーパンダはここにスケッチブックを持って何度か通いました。ルノアールの作品やレオナルド・ダビンチの最後の晩餐などを模写したり、安藤忠雄の建築をスケッチしたりして過ごす1日は本当に「時がゆっくり過ぎる」素敵な経験でした。

誰もが知っている名画が次々あらわれます。時間を忘れてのんびり見入りましょう。

最近は入場者が少ないようで「閉鎖されるんじゃないか??」と少々心配しておりますが、個人的にはいつまでも静かな自分の場所であってほしいと願っております。

もし、ご興味があるならカメラかスケッチブックを片手に訪れられることをおすすめします。

今日は静かな庭園美術館「陶板名画の庭」のお話でした。それでは、また。

 

京都府立「陶板名画の庭」

〒606-0823京都市左京区下鴨半木町

京都市営地下鉄烏丸線「北山駅」すぐ

開演時間:9:00~17:00(入園は16:30まで)

入場料:大人100円 小・中学生50円

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