2017-10-04

「ギャラリーみすや」歴史ある名を冠した京都・三条河原町の人気ギャラリー

今回はギャラリー見学の第４回目です。三条河原町から三条名店街に入ってすぐのギャラリーで、もうオープンしてから２７年になるそうです。こちらのギャラリーですが、タイトルに「歴史ある」と書きましたが、それには訳があります。

京都でもっとも賑やかな繁華街の一つ三条河原町。新京極への入口です。

実は「みすや」は歴史的な名店の屋号です。

このギャラリーの名前「みすや」は実はある専門店の屋号です。江戸時代から続く京都ならではの名店なのですが、そのお店が今でもあって、このギャラリーはそのお店の店主さんがオーナーなのです。先代のご主人が美術や絵画に造詣のある方で趣味が高じてギャラリーを開かれたそうです。今は息子さんがお店とギャラリー両方のオーナーです。そのあたりのお話はまた別の記事でぜひ紹介したいと思います。

１階がファンシーグッズの店、２階がギャラリー。休日のこの通りは観光客でいっぱいです。

ギャラリーは３年前にリニューアルされて、たいへん美しくなっておりました。

こちらのギャラリーも実は１５年ほど前に使ったことがあります。河原町から新京極へとつながる京都の繁華街のメインストリート沿いにあります。当時は参加人数の多いグループ展で借りていましたので、かなりの数のお客さんが集まってくださった記憶があります。今回、１５年ぶりに足を運びましたが、ギャラリーは３年ほど前にリニューアルがなされており、たいへん綺麗に生まれ変わっておりました。なんと、トイレまで男性用と女性用に分かれておりました。

この日は型染の作家さんが展覧会を開催されていました。使いやすいギャラリーで先代のご主人のころから２０年間、毎年こちらのギャラリーで開催されているとのことです。

贅沢なスペースと自由度の高い優等生的な名ギャラリーです。

このギャラリーのあるビルは１階が貸店舗（現在はファンシーグッズ店）２階がギャラリーのスペースになっています。奥行きは16ｍ、幅は5ｍあります。３０坪もある広いギャラリーが２階にあるとは、外からはちょっと想像ができません。ギャラリーの中央にはキッチン付きの半円形のカウンターがあります。そこで飲食もOKです。以前、展覧会で使った時は開催の初日にオープニングパーティーを開きました。その時、このカウンターがたいへん重宝した記憶があります。展示面は延べ２７ｍもあり、かなりの点数の作品を飾ることができます。床も壁もリニューアルしてまだあまり時間が立っていないせいかたいへん綺麗で良い印象を持ちました。また、窓際には造形用の専用展示台も常設されています。

窓際が展示台。豪華な応接セットがありお客さんにゆっくりしてもらえます。

それと、これはレッサーパンダが個人的に思っていることですが、リニューアルの一番の目玉は照明器具です。内装のリニューアルに合わせて照明器具が全てLEDライトに替わっていました。ギャラリーで絵を飾った経験のある方ならお分かりかと思いますが、いまだに多くのギャラリーのライトはハロゲンライトです。これは明るいのですが、かなりの熱を持ちます。光の当たり具合を調整するには軍手をはめないと火傷してしまうこともあり、出展者泣かせの「ギャラリーあるある」です。LEDライトは光量が十分にありながら熱を持たないので本当にありがたいですね。

かなり広いユーティリティ。トイレは男女別です。

気になる部分のネガティブチェックです。

この設備と広さで６日間プラス準備日１日の料金はなんと、１３万円。かなりお値打ちではないでしょうか。　ギャラリーの良い所ばかり書きましたので、マイナスポイントも書きましょう。

ネガティブチェックです。

ギャラリーの１階のファンシーグッズ店がかなり派手で２階のギャラリーの存在感を完全に消してしまっています。以前は洋服店でもう少し、上品でした。今はう～ん・・・という感じです。ギャップがすごい。ギャラリーが眼に入らない！

2. ギャラリーへの階段が、かなり急で長い。エレベーターもありますが３人乗ればいっぱいになる寸法です。このエレベーターに乗らない作品は担ぎ上げとなります。

3. これはギャラリーの悪い点ではないのですが、スペースがかなり広い。このスペースを使っての個展となると、かなり覚悟を決めて作品数を揃えないといけません。

ギャラリー入口の階段。けっこう急です。

といったところでしょうか。課題はあるもののギャラリー自体のポテンシャルはとても高いですし、オーナーさんは真面目で腰の低い方です。改めて拝見して、かなり好感を持ちました。ただ、１階とのギャップを受け入れるかどうか、それだけです。

これに関してはオーナーさんも気にされているようで感想を聞いてみると「時代ですから・・・」とちょっと淋しそうに笑っておられました。

今日は新京極の側「ギャラリーみすや」を見学したお話でした。