今や京みやげの定番「阿舎利餅」の満月・本店で出来立てを味わう
観光やビジネスで京都を訪れた方なら、一度は目にされたことがあるかもしれません。京菓子「阿舎利餅」(あじゃりもち)は京都みやげの定番です。レッサーパンダも出張の際の手土産として愛用しています。JR京都駅・新幹線の駅ナカに販売店がありますが、時間によっては売切れで入荷待ちの状態、がっかりすることもあります。その人気菓子・阿舎利餅をつくっている菓子店「京菓子司・満月」(以下「満月」)の本店が京阪電車・出町柳駅から10分ほどの所にあるので行ってみました。
あの阿舎利餅はどんな所で作られているのか興味津々です。
出町柳駅を出て東に向かい歩きます。方向で言うと、まっすぐ行くと百万遍・京都大学のキャンパスに続く一本道があるのでそれをテクテク歩くと途中に少し太い道があり東を向いて左に折れるとすぐそこです。
見えてきたお店は思っていた以上に(ごめんなさい)大きくて立派な建物でした。
現代的で清潔な店舗ですが、随所に歴史の重みを感じます。
満月は江戸末期から続く歴史のある菓子司です。出町柳に開店してから江戸末期の騒乱や第二次世界大戦の強制疎開などで店舗を失う時期もありましたが、深いこだわり(例えば一菓子に餡は一種など)を守りつつ戦後に今のお店に落ち着きました。
この間160年、ほんとうに紆余曲折、悲喜こもごもですね。そんな満月ですが、店舗は極めて現代風で清潔な感じです。しかし、店舗のあちこちに古い歴史を感じさせる資料や書画を配置し歴史の重みも感じます。
お店の一角で出来たての「阿舎利餅」が食べられます。
今日はいつも買う阿舎利餅ではなく京納言という菓子を買いました。お店が菓子を用意してくれている間に阿舎利餅を2枚購入しました。
実は本店では店の一角に「お休み処」があり、そこで阿舎利餅などの菓子を購入して食べることが出来ます。お菓子と一緒にお店のサービスで熱いほうじ茶が供されます。
店で阿舎利餅を食べて驚いたのですが、出てきた餅は羽二重のように柔らかくほのかに暖かいのです。
ご主人にお話を聞くと「道を挟んだ向かいに工場があり、出来立てをお出ししています。」そのままでも美味しい味利餅ですが、出来立ての柔らかさと美味しさに感激です。
上質な小豆の本来の味が楽しめる蜜漬「京納言」。
今日のお土産は「京納言」です。丹波大納言小豆を密漬にし、それをこし餡と寒天でつなぎ仕上げたこのお菓子は「今、小豆を食べていますよ!」という感覚のお菓子です。このような羊羹の様なお菓子を「棹物」(さおもの)というそうです。
見た目は「重いお菓子かな」と思わせるのですが、甘味がとても上品で餡の上質さが軽い口当たりで、つるりと食べられます。満月さん曰く「菓子は職人の知恵と工夫が注がれた作品であり、餡もまた、その菓子だけのためだけに素材を吟味し割付けや加工法を考え抜いてつくり上げるもの」(パンフレット抜粋)だそうです。この菓子を味わうと、本当に納得してしまいます。
レッサーパンダは一人で1本食べられそうでしたが、仲良く家族4人で2日に分けて丁寧にいただきました。ごちそうさま。
今日は出町柳、阿舎利餅で有名な満月の本店を訪ねたお話でした。それでは、また。
阿舎利餅本舗「京菓子司 満月」本店
住所:〒606-8202京都市左京区鞠小路通り今出川上ル
営業時間: 9:00~18:00(水曜定休+不定休)
フリーダイヤル:0120-24-7373
料 金:「京納言 」 1箱(2本入り) 1,426円(税込)
「阿舎利餅」 1箱(10個入り)1,188円(税込)