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2018-02-19

東京タワーで昭和な夜を過ごす「オバンとボクと、時々、ネエチャン」

レッサーパンダです。出張で東京に行ってきました。日本能率協会が主催する研修に参加していたのですが、会場は東京タワーから歩いて5分ほどのところ。見上げると本当に東京タワーが近くに見えます。これは上るしかありません。というわけで今日は東京タワーのお話です。

研修会場から東京タワーまでは、ほんの数分。昔、こんなプラモデルがありました。

研修会場から東京タワーまでは、ほんの数分。昔、こんなプラモデルがありました。

建築当時は「最先端」、今は「レトロ」の不思議。

今更ですが、東京タワーは1958年に竣工しています。もう満60歳、還暦です。建築当初は「テレビ時代の幕開け」を象徴する最先端の電波塔でした。333mの高さは、電波塔としては長く日本一。この「東京の象徴」を知らない人はいませんよね。

大ヒットしたリリー・フランキー大先生の小説「東京タワー」。大好きでした。

大ヒットしたリリー・フランキー大先生の小説「東京タワー」。大好きでした。

レッサーパンダは小学生の時と、大学生の時に東京タワーに1度ずつ上っています。社会人になって東京へは数えきれないぐらい出張していますが「そうだ東京タワー、いこう」とは全く思わなくて「見えてはいるけどスルー」でした。それが、こんなに間近に見ると、あらためてその大きさにちょっと感激しました。無性に上りたくて、居ても立っても居られません。研修が終わるとテクテクあの急な坂道を歩きだしました。

研修会場から銀杏坂を登ります。けっこうな急こう配。

研修会場から銀杏坂を登ります。けっこうな急こう配。

春節!旧正月!なんと中国人の多い事か!!

たぶん東京に住んでいる人は平日ど真ん中の夕方に誰も東京タワーに上ろうなんて考えないのだと思います。(レッサーパンダが「今日は何だか無性に京都タワーに上りたいなぁ」と思わないのと一緒です。)もともと観光名所として有名なので東京で暮らす人には風景以外の何物でもないでしょう。

館内に入ると「案外すいてるのでは」と思いましたが。登ってみると、それは大間違い。

館内に入ると「案外すいてるのでは」と思いましたが。登ってみると、それは大間違い。

そんなわけで、地元の人がいない東京タワー。予想通り中国人だらけでした。春節です。中国で一番ビッグなお休み、日本で言うお正月の時期です。日本人を探すのが難しいぐらい。というよりも「中国に観光に来ているボク」状態でした。

展望台は観光客で賑わっていました。平日の午後5時40分とは思ない盛況ぶり。

展望台は観光客で賑わっていました。平日の午後5時40分とは思ない盛況ぶり。

それでも(周りの様子はどうあれ)展望台から見える景色は素晴らしくて芝公園に建つ東京タワーからは、ほぼ360度、東京・中心地の夜景を見渡すことができます。

窓際には観光客がいっぱい。写っている人、全て中国から来た観光客です。

窓際には観光客がいっぱい。写っている人、全て中国から来た観光客です。

 

「中国人オバン」の優しさに触れる

タワーの展望台フロアにはお土産物屋さんがあります。「ここでしか買えない記念グッズ」が盛りだくさん(嘘っぽいですね。笑)。ちょっとしたアイデアを思いついたので寄り道して絵葉書を買いました。展望台では東京タワーの記念スタンプを押すことができます。(これこそ、ここだけ)以前、展覧会を見に来てくれた人たちに、このスタンプを押して絵葉書を送ろうと思いつきました。

展望台の売店で買った絵葉書と根付。このスタンプを押すのに苦労しました。

展望台の売店で買った絵葉書と根付。このスタンプを押すのに苦労しました。

気に入ったのを5枚ほど買ってスタンプを押しにかかったのですが、どうも上手く押せません。下がガラステーブルで滑るせいでしょうか。苦労していると横から黒いビニールのスタンプマットを差し出してくれた人がいます。ちょっと色黒の中国人のおばちゃんです。「あぁ~ありがたい」と思い再度挑戦。でも不器用なレッサーパンダは上手く押せません。それを見ていた中国人のオバンはスタンプを取り上げ残り3枚、本当に上手に押してくれました。

写真中央が東京スカイツリー。意外と近い?いや向こうがとても大きいからですか?

写真中央が東京スカイツリー。意外と近い?いや向こうがとても大きいからですか?

レッサーパンダは中国語が全く分からないので、思わず、そっと手をさしのべて握手をしたら、オバンは顔をくしゃくしゃにして笑ってくれました。不細工に「はにかむ笑顔」がとてもチャーミングです。ご主人と二人で日本観光の様で(旦那は片言の英語ができます)しばらく夫婦と一緒に時間を過ごしました。「Look! Over there! Tokyo Sky Tree! 」といった調子です。二人にワッフルをおごったら、すごい勢いで、お金を押し付けてきます。「That’s What I Like」と言ったら、ちょっと考えて、日本語で「ありがとう」と言ってくれました。

2階には広い売店や喫茶コーナー、イベント会場もあります。でも、なんだか昭和なにおいが・・・。

2階には広い売店や喫茶コーナー、イベント会場もあります。でも、なんだか昭和なにおいが・・・。

館内のアニメコーナー。何だか迷走している感が・・・がんばれ!東京タワー!!

館内のアニメコーナー。何だか迷走している感が・・・がんばれ!東京タワー!!

エレベーターのおネエちゃんに教わりました。

二階でワッフルを食べ終え、中国人のオバン夫婦と別れエレベーターに乗りました。こんなに混んでいるのに、なぜか客は一人だけでした。今時、珍しくエレベーターガールのお姉さんが乗っていて「何か下で見るものありますか?」と聞くと「1階で最新のVR体験ができますよ。」とのこと。でもVRは個人的に興味がなくパスなので、他にはと聞くと「東京タワーの歴史展示がありますよ。東京タワーの先端から『建築中に誰かが入れた野球のボール』が半世紀以上経って見つかったんです。今、話題です。」と、何だかよくわからないお話を聞かせてくれました。きっとお客さんから話しかけられるなんてあまり無くて、慣れていないのでしょう。

なんだか東京のど真ん中とは思えない安心感。

1階に下りて、エレベーターガールが教えてくれた東京タワーの歴史コーナーに向かいました。正直、期待していなかったのですが、見ていると案外面白くてついつい長居をしてしまいました。

東京タワー建設中の貴重な写真の展示があります。タワーが徐々に出来上るシーンが面白い。

東京タワー建設中の貴重な写真の展示があります。タワーが徐々に出来上るシーンが面白い。

話に出てきた「野球のボール」もすごく大そうに展示されていました。「古い野球のボールが見つかったぐらいで、ここまでやる値打ちがよくわからないなぁ。」と考えながら東京タワーを出ました。

改修工事中に半世紀前の野球のボールが発見されました。

改修工事中に半世紀前の野球のボールが発見されました。

振返って、ライトアップされた東京タワーを見上げると、その迫力にまたもや圧倒されました。本当に綺麗です。

東京タワーのライトアップ。見とれてしまいます。

東京タワーのライトアップ。見とれてしまいます。

リリーフランキー大先生が小説を書きたくなった気持ちがわかります。今の東京タワーは実はもうすっかり時代遅れで、大阪の海遊館(水族館)の方がまだましかも。でも、この巨大な迫力と美しさ、なんとも落ち着ける昭和な安心感は旅人の気持ちを穏やかにしてくれました。

浜松町のホテルに帰る時、増上寺の境内を抜けました。振り返ると東京タワーが美しい。

浜松町のホテルに帰る時、増上寺の境内を抜けました。振り返ると東京タワーが美しい。

東京に住んでいる人も、心が疲れたときに、ちょっと立ち寄れば元気がでるかもしれませんね。

今日は心癒された「東京タワー」のお話でした。

東京タワーについて

いまさらですが、情報を少々。大展望台に上るのに

大人(高校生以上)は900円

子供(小中学生)は500円

4歳以下の幼児は400円です。

今、VRショーとか色々イベントをやっていて、何故かワンピースのイベントをやっていました。大人は展望階への入場料とセットで2,900円だそうです。(う~ん、これは高い)

東京タワー自体にお休みはないそうですが、現在、工事中で一番高いところまでは登れないそうです。(残念)

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