誰でも描ける!アクリル絵画の優しい手ほどき・プレゼント編!!
こんにちは、レッサーパンダです。2018年もいよいよ終わり、大晦日ですね。1年の終わりはブログのメインテーマ「お絵かき修行」について書きたいと思います。このところブログには書いていなかったのですが、少しずつ作品制作もやっています。本日はそのお話です。
![作品の下書き 今回の作品の下絵です。大阪市中央公会堂が作品のテーマです。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/12/1b4b4524e12b8458c8253e0ad4029b38.jpg?resize=450%2C600)
今回の作品の下絵です。大阪市中央公会堂が作品のテーマです。
小さな作品を1つ作るのに半年かかってしまいました。
作品のキャンバスサイズはSMサイズ(227×158mm)という既製品では3つ目に小さいものです。先の作品がP12号(606×455mm)でしたから比べるとそのサイズの小ささがよくわかります。
![キャンバスサイズの比較 12号とSMサイズ P12号との比較。SMサイズ(以前の作品)のキャンバスとは約9倍以上の差があります。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/12/56ce0bfb4c7e07bc08ad3a931071aa76.jpg?resize=600%2C450)
P12号との比較。SMサイズ(以前の作品)のキャンバスとは約9倍以上の差があります。
実はこの絵を描き始めたのが5月終わり頃でして、完成したのが12月でした。今回の作品は人にプレゼントする約束をしていました。プレゼントの予定がすっかり遅くなってお待たせする結果になってしまい大反省です。小さいサイズなので「1カ月もあればすぐ描ける」と高を括っていたのですが、想像以上に苦戦しました。でも、その分、気づきも多く大変勉強になりました。
下書きのスタイルが少しずつできてきました
今回、学んだこと『その1』。作品の下書きをするのに「水彩色鉛筆」と「シャープペンシル」を使うこと。実は前の作品作りで水彩色鉛筆を使うことを先生に教えてもらいました。水を含ませた雑巾で何度も消せるので便利なのですが、色を塗り重ねていくと下書きが分かりづらくなってきます。そこで思いついたのがシャープペンシルとのハイブリッドです。
![下絵の作成 水彩色鉛筆は水でなぞると水彩画に変わる優れものです。大変便利。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/12/3f2e4751cafd8ee5b8d8864c415eb161.jpg?resize=450%2C600)
水彩色鉛筆は水でなぞると水彩画に変わる優れものです。大変便利。
シャープペンシルだけだと最後まで鉛筆跡が残り作品の仕上がりにも影響する可能性があります。そこでピンポイントで鉛筆を使う事を学びました。このおかげで、彩色がとてもスムーズに行えるようになりました。どうやらこのスタイルが定着しそうです。
![彩色 下絵 アクリルで大まかな彩色をほどこします。下絵の鉛筆は消えません。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/12/1822371a26e8f8879ddea1da006f9a6d-1.jpg?resize=450%2C600)
アクリルで大まかな彩色をほどこします。下絵の鉛筆は消えません。
夜空を書くことの難しさ(夜の空は黒じゃない!)
今回の学び『その2』。夜の描き方です。今回の絵のテーマは「夜」でした。どう描いたら夜らしい雰囲気を出せるかで悩みました。
![彩色 この段階では、夜の雰囲気をどうだすかで悩んでいました。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/12/189b2a99ae68e0dcc074e47ccc6a0000.jpg?resize=450%2C600)
この段階では、夜の雰囲気をどうだすかで悩んでいました。
初め夜空を黒の絵具で塗っていたのですが、どうしても「のっぺり」した感じになります。何よりも「春の夜空の透明感」が全く表現できません。そこで先生に教えていただいたのか「ウルトラマリンブルー(青)」と「ディオキサイジン パープル(紫)」を使う方法です。混色するのではなく紫を塗った上に青を塗り重ねることで(黒では無い)綺麗な夜を表現できました。
光と影を使って夜を表現していくこと
世の中は全て光と影で出来ています。光が多いのが昼で、少ないのが夜。そんなことは誰でも知っている当りまえの事なのですが、その中でできる影や陰影を丁寧に拾っていくことで絵は出来あがります。特に夜の絵は少ない光をどう感じて色にしていくか・・・という難しさを知りました。これは場面に応じて試行錯誤するしかないのでしょうね。その事にあらためて気づくと美術館で見る巨匠たちの作品が、いかに試行錯誤の末に完成したのかが解かるようになった気がします。
![彩色 夜の雰囲気 先生のアドバイスをいただき、ぐっと夜らしくなってきました。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/12/b52a39ca3ba2d563234a6fb0829de412.jpg?resize=450%2C600)
先生のアドバイスをいただき、ぐっと夜らしくなってきました。
スロードライペインティングメディウムを使ってみる
今回、学んだこと『その3』。仕上げとして作品の艶出しに「グロスポリマーメディウム」という仕上げ剤を使います。その際にブルーの絵具を混ぜることで「夜の青さ」(暗さと雰囲気)を演出します。
![メディウムの混合 2つのメディウムはほぼ半分ずつ。絵具はウルトラマリンブルーを少しずつ溶いていきます。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/12/ba4f2757bf053fe6409d8020dd7aa6a0.jpg?resize=600%2C450)
2つのメディウムはほぼ半分ずつ。絵具はウルトラマリンブルーを少しずつ溶いていきます。
加えて、今回「スロードライブレンディングメディウム」という仕上げ剤を使いました。このメディウムを混ぜることで乾きの早い仕上げ剤をゆっくり乾かすことが出来ます。なぜ「ゆっくり」が良いかと言うとメディウムを塗った際の筆跡の線を極力少なくできるという効果があるからです。今回はSMサイズのキャンバスで小さいのですが、大きなキャンバスになると筆むらが目立ちます。大きなサイズの絵にはより効果が高そうです。
![2つのメディウム 乾きは遅いですがスロードライペインティングメディウムを使うと筆跡残りを防止できます。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/12/4adf913474f8053e21725bd9d52b629d.jpg?resize=600%2C450)
乾きは遅いですがスロードライペインティングメディウムを使うと筆跡残りを防止できます。
来年の課題は「目標を決めて制作の進捗管理」をすること
今回、小さな作品から様々なことを学んだのですが、一番の学びは「制作の工程管理」です。小さなサイズの絵に半年もかかっているようでは作品展開催に10年以上かかってしまいそうです。今回の大きな課題は作品の出来あがりに期限が設定できておらず、いつまで経っても作品が完成できなかったことだと思っています。来年は作品6点以上を仕上げることを目標に頑張りたいと思ってます。その為には作品展への出展やコンクールへの参加など、期限を決めて作品作りを行っていきたいと思っています(誰かにお尻を叩かれないと前に進めない駄目なレッサーパンダなのです)。
![作品の完成 完成した作品。景色全体に陰影を入れてみました。夜の雰囲気出ているでしょうか?](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/12/c6996ae6a984617c301a8de6271cd325.jpg?resize=452%2C600)
完成した作品。景色全体に白と黒で陰影を入れてみました。
ブログを書き、展覧会を続けていると応援してくださる方も増えました。応援してくださる皆さんのお気持ちに応えるためにも来年はよりいっそう頑張りたいと思います。来年もどうぞよろしくお願いいたします。それでは、良いお年を。
![額装 完成 額装した作品。シルバーが合うのではというアドバイスをいただき額を選びました。](https://i0.wp.com/tyairopanda.com/wp-content/uploads/2018/12/9e0533dead5cd4792789905a92bbd7ca.jpg?resize=450%2C600)
額装した作品です。絵画教室の先輩からシルバーの額が似合うのではというアドバイスをいただき選んだ額です。極めてシンプル。
コメントを残す