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2017-11-18

種と餡の絶妙なあんばい。名古屋・尾頭橋の「不朽園」(ふきゅうえん)の菊最中。

今日はお土産のお話です。レッサーパンダには「名古屋のお土産といえばこれ」という物があります。それはJR名古屋駅のひとつ先の駅・JR尾頭橋(おとうばし)にある不朽園(ふきゅうえん)の最中です。これを買わずに京都へは帰れないという感じです。入院した弟の見舞いの帰りにも買いました。

終戦後すぐに、この地に建てられ今も変わらぬ佇まいの不朽園・本店。

終戦後すぐに、この地に建てられ今も変わらぬ佇まいの不朽園・本店。

老舗和菓子店が作るこだわりの最中。

不朽園は当時の有名店・不老園から暖簾分けし、1927年創業した名古屋では老舗の和菓子店です。昭和19年(1994年)の名古屋大空襲で店舗を失いますが、昭和21年には和菓子店を再開しています。

最中以外にも様々な商品があるのですが、不朽園と言えばやっぱり最中です。

最中以外にも様々な商品があるのですが、不朽園と言えばやっぱり最中です。

戦後の物の無い時代に砂糖や小豆を調達するのは並大抵のことではなかったと思います。その努力から生まれた餡は不朽園の最中を特別なものにしました。お菓子処では最中の皮のことを『種』(たね)、あんこのことを『餡』(「あん」はそのまま)と呼ぶそうです。この種と餡のバランスが最中には極めて大事です。不朽園ホームページによると「最中種は餡を引き立て、餡は最中種との相性をととのえる。すると不朽園独自の味となるのです。」と強いこだわりがあるようです。不朽園は最近、尾頭橋以外でもデパートなどで最中を販売していますが、レッサーパンダにとって不朽園といえばこの尾頭橋にある『不朽園・本店』のことです。

お店の奥には小さいのですがイートインもあります。夏はアイス最中が食べられます。

お店の奥には小さいのですがイートインもあります。夏はアイス最中が食べられます。

相変わらず人気の不朽園。変わらぬ味が懐かしい。

ここまで書いて、疑問に思われた方も多いと思いますが「レッサーパンダ、なんで、そんなに名古屋に詳しい??」そうですよね。なんでわざわざ最中を買いに人の降りない駅(場外馬券場に行く人はたくさん降ります。失礼しました…笑)まででかける??って感じですよね。実はお母さんパンダは結婚するまで名古屋・尾頭橋に住んでいたのです。それでレッサーパンダも詳しいわけです。尾頭橋の不朽園は本当に懐かしいお店で、いつ食べても変わらない素朴な味は、古い思い出を呼び覚ましてくれます。

最中(小)1個100円(税別)。(大)もあるのですが、この店に通い出してから(大)を買ったことがありません。

最中(小)1個100円(税別)。(大)もあるのですが、この店に通い出してから(大)を買ったことがありません。

最中いつ食べる?出来立てが一番おいしいのか??

作り手の不朽園さんも言っていますが、やはり最中は作り立てが一番美味しいようです。種は乾燥しており、餡は水分を含みます。水分が種に移るのは当たり前のことです。普通、外がパリ、中が柔らかいのは数時間だけ。それでも不朽園の最中の素晴らしところは、時間が経っても種がふにゃふにゃになったり、餡がぱさついたりせず美味しいこと。餡の水分が芳ばしく乾燥した種を微妙に補い、それが種と餡の一体感を増すせいだと思います。

ひと口サイズの(小)は本当に食べやすくて、1人でいくつも食べられます。

ひと口サイズの(小)は本当に食べやすくて、1人でいくつも食べられます。

たぶん、この状態を不朽園は「バランス」と呼び、時間が経ってもそれが損なわれない餡作りにこだわっているのですね。うんちくや理屈はさて置き、ぜひ一度、作りたての最中を食べてみてください。きっと癖になりますよ。

割ると、中から輝く餡が顔を覗かせます。理屈抜きの美味しさです。

割ると、中から輝く餡が顔を覗かせます。理屈抜きの美味しさです。

そうそう、最後に、レッサーパンダは3日目以降の菊最中は、アルミホイルでふんわりくるんでトースターで2分ほど温めます。出来たてほどではないですが、けっこう美味しくいただけますよ。今日は名古屋・尾頭橋駅の近くにある不朽園のこだわりの最中のお話でした。

名古屋菓子処「不朽園」(ふきゅうえん)

住所:〒454-0012 愛知県名古屋市中川区尾頭橋3丁目4-8

営業時間:7:00~19:00 お休みは元旦のみ

TEL:052-321-4671

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